こんにちは、医療事務ブロガーの元ヤン次女 (@iryojimu_hikaku) です!
近年、AI技術の飛躍的な進歩により、ロボットがオフィスで働く時代に変わりつつあります。
RPA(Robotic Process Automation/ロボティック・プロセス・オートメーション)は、これまでヒトが対応していたパソコン上での作業を、ヒトに代わって自動化するという技術です。
こうした技術により、いわゆる一般事務員が行っていた仕事の半分近くがRPAに置き換わり、人間はロボットに仕事を奪われると、野村総合研究所は予測を発表しています。それは医療事務員も例外ではありません。
しかし、本当にRPAは医療事務の仕事をこなせるのでしょうか?そして、オフィスロボットRPAに仕事を奪われ、医療事務職はなくなっていくのでしょうか?
そんなギモンに解決すべく本記事では、「オフィスロボットが医療事務の仕事を奪うのか?」について解決できる記事を書きました。
すでに医療事務に就いている人はもちろん、これから医療事務を目指す方にとって非常に役立つ内容となっています。
記事を読めば、「医療事務の仕事は奪われることはない!」とハッキリわかりますよ。皆さん、安心して勉強をスタートしましょう。
それでは、どうぞ!
そもそもRPAとは?
RPAとは、従来サラリーマンやOLといったホワイトカラーの業務を自動化させる技術のことを指します。別名、仮想知的労働者(Digital Labor)とも呼ばれています。
RPAができることの具体例として、
- エクセルにある顧客データをもとに、DM(ダイレクトメール)を自動で送る
- エクセルにある顧客データをもとに、定型的なワード文章を作成できる
- エクセルの注文書データをもとに受注管理システムへ自動的に転記する
などが挙げられます。
つまり、人間がパソコン上で日常的に行っている業務をロボットが代替することにより、人間の負担を減らすことが見込めるテクノロジーです。
RPAが導入するメリットとして、「少子高齢化による労働人口の減少」「働き方改革による労働時間の削減」を改善できるため、企業での導入が盛んに行われています。
RPAにできること・できないこと
RPAにできること
RPAの最も得意な作業は、「定型作業(ルーチンワーク)」です。基本的に設定されたプロセスを、設定された通りにしか動作しません。
では、医療事務の仕事で定型作業が頻繁に行われる仕事といえば、「医療文書作成代行」が挙げられます。
医師の代わりに医療文書を作成する
医療文章作成代行とは、診断書や紹介状・主治医意見書などの医療文書を、医師の指示に従って文章を作成する業務です。医療文書は定型文である場合が多く、医療事務が代筆する場合がよくあります。
RPAが導入されれば、患者データをもとに自動的に医療文書を作成してくれるため、業務の短縮化が期待されます。
RPAにできないこと
RPAを導入すれば、すべてが自動化になり効率的な業務ができると考えがちですが、RPAには予め定義したルールに従う処理しかすることができません。ゆえに、「判断・意思決定」を自動化することはできないことがリスクとして挙げられます。
高度な判断を要する診療行為
医療事務の日常業務のひとつに、医療費(診療報酬)の算定があります。これは、医師がカルテに記載した内容を参照しながら診療内容や検査、処置をパソコン入力する作業です。
一見、定型作業のように見えますが、初再診や診察時間などの状況によっても算定内容は変わります。算定が複雑な指導料や管理料などをすべてコンピュータ任せにしてしまうと、請求漏れも多くなり病院の収入が減ってしまう恐れがでてきます。
そんな複雑な判断を強いられる医療現場において、RPAよりもヒトが勝るでしょう。
RPAに医療事務の仕事はできるのか?
そもそも医療事務の仕事は、レセプトコンピュータ(レセコン)や電子カルテだけを扱っているわけではなく、受付・患者対応、会計、清掃、在庫管理、診察補助などあらゆる業務を受け持つことになります。
IT技術がいくら進歩発展したとしても、オールマイティな能力が必要とされる医療事務の存在は必要不可欠です。
来院される患者さまは、心と体が不調をきたしています。
病気や怪我により心体のバランスを崩して、不安な気持ちになっている患者さまも少なくありません。そんな「こころの不安」を笑顔や挨拶、きめ細やかな心遣いで軽減させることも医療事務としての立派な職務です。
果たしてそれが、コンピュータにできる仕事でしょうか?いいえ、コンピュータにはできません。
医療事務は近い将来、AIやRPAに仕事を奪われる心配はないとハッキリと言えるでしょう。
まとめ
ロボットやテクノロジーの進歩により、ヒトの仕事が奪われているのは紛れもなく事実です。
しかし、医療事務の業務において、ロボットが全ての業務に置き換わることは困難なため、医療事務が現場から完全に消えることは考えにくいでしょう。
テクノロジーがいくら進歩発展してもロボットや人工知能にできない、人間だからこそできる「おもいやり」がもてる医療事務員は、医療現場には必要不可欠な存在です。
ヒトの気持ちに寄り添うことができる心優しい方あなたなら、これからも生き延びる医療事務になれるはずです。
さぁ、これからコツコツと勉強をはじめて、資格取得を目指していきましょう!
今回の記事で分かること