こんにちは、医療事務ブロガーの元ヤン次女です!
病院などの医療機関を利用する立場の患者からすると、あまり気にしたことはないかもしれませんが、実際にその現場で働く側からすると、明確に職種ごとにヒエラルキーがあることを実感します。
「病院内の上下関係ってどうなっているの?」
「一般企業みたいに役職や職種の順位ってあるの?」
と思っている方へ。ここでは、そんな病院・クリニック内でのヒエラルキーについてお話します。
この記事を読めば、医療事務がヒエラルキーの最下位にいる理由や、ヒエラルキーの役割等をバッチリ分かりますよ!
病院内部の人間関係が少しでも理解できれば嬉しいです。
それでは、いってみましょう!
もくじ
病院内ヒエラルキー
ヒエラルキートップ:医師
まず、病院内でのヒエラルキーのトップは言わずもがな、「医師」です。
そもそも病院は治療などの医療行為をするための場所ですから、それができる医師がヒエラルキーのトップに君臨するのは当然だと言えるでしょう。
医師がいなければ病院は成り立ちませんし、看護師などの医師以外の医療スタッフ(コメディカル)は、医師の指示がなければ業務ができません。
ただ医師の中でも、出身大学や、専門分野、それぞれの職位などでヒエラルキーがあります。
病院内におけるヒエラルキー構造の図
ヒエラルキーミドル:看護師
その次は看護師です。まず看護師は人数が多いことが、ヒエラルキー上位の理由の1つとして挙げられます。また看護師は医師の次に業務範囲が広く、入院患者のケアだけでなく外来を回すのも看護師がいないとできません。そのため、病院における看護師の立場は強いです。
そしてその次に薬剤師や臨床検査技師・診療放射線技師・作業療法士・理学療法士・管理栄養士などが続きますが、このあたりのパワーバランスは各医療機関によって異なります。
ヒエラルキーエンド:事務員
そして最下位に事務員というのが大体の医療機関で共通した位置です。
事務員が最下位の理由
資格の有無によるヒエラルキー
事務員がヒエラルキーの最下層に位置する大きな理由の1つに「資格の有無」があります。
前述した医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師・診療放射線技師・作業療法士・理学療法士・管理栄養士はすべて国家資格が必要な職業です。
一方、事務員は資格がなくても業務につくことができます。そのため極端なことを言えば、誰にでもなれる職業であり、いくらでも替えがきく人材だということです。
慣習によるヒエラルキー
次に「慣習」が挙げられます。つまり昔からそういう意識が根付いているということです。
例えば新人看護師がやってきたとします。新人であるため、病院内のヒエラルキーについては知りません。しかし、先輩看護師やその他の職種の人間が事務員に対してえらそうな態度を取っているのを目にすれば、それがここでは当たり前のことなのだと覚え、次第にそういった意識が植え付けられていくというわけです。
医師の世界にもヒエラルキーは存在する
病院内ヒエラルキートップの医師ですが、そんな医師の中にもヒエラルキーが存在します。特に医局に所属する勤務医は、医局内に存在する絶対的な上下関係や序列に頭を悩ませることも多いと聞きますが、医局に属することで得られる恩恵が大きいのも事実です。
医局とは、一般的に大学とその附属病院における臨床、研究、教育、人事を担う講座を示すことが多いです。そこで基礎研究や学位を取得できることが大きな特徴で、さらに研究や留学、希少な症例の診療、行政との連携などの幅広い経験を積むことができます。
また医局に属することで、留学や産休・育休などで一時的に臨床を離れたとしても、再トレーニングを含めた現場への復帰がスムーズにできる傾向があります。
医局内のヒエラルキートップとは
医局のヒエラルキートップは教授であり、その下に准教授、講師、助教、医局員、大学院生(博士課程生)、専門研修医が続きます。
特に大学病院の医局に見られるヒエラルキーはとても閉鎖的で封建的なため、医局で出世することはもちろん学位取得を目指す場合は、序列上位者には忠実に従うほうが無難だと言えるでしょう。
それならば医局に属する勤務医よりも開業医のほうが自由でよいと考えるかもしれませんが、病院の後ろ盾がないので就労環境に不安が残り、経営に対する苦労も絶えないというデメリットがあります。
まとめ
医療機関内での事務員のヒエラルキーは低いです。事務員の仕事はなんの資格もいらない、極論すれば誰にでもできるものです。
したがって国家資格がなければ仕事ができない医師や看護師などに比べてヒエラルキーが低いのは仕方がないのかもしれません。
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