処方箋(処方せん)という言葉を聞いたことはあるでしょうか?あまり病院にかかったことの無い方や、いつもの病院が院内処方という方では、聞き覚えがない言葉かもしれません。
今回は処方箋とはどういったものであるか、小学生でもわかるよう丁寧に説明させていただきます。最後までお付き合いください。
処方箋とは、あなた専用のお薬引き換え券
処方箋とは、医師と歯科医師だけが作成することのできる書類の一つです。
病院にかかっている方のバックグラウンド(年齢、性別、体重、体質、アレルギー、生活習慣など)は、一人ひとり異なるので、同じ病気であったとしても処方されるお薬はそれぞれ違うものとなるでしょう。
医師があなた専用のお薬レシピを紙に記載したものを作成して、それを調剤薬局の薬剤師が受け取って安全に使用できることをを確認したうえで、ようやくお薬をお渡しすることとなるのです。
処方箋の対象となる医薬品
医薬品は一般的に「OTC医薬品」と「医療用医薬品」の2種類に大別されます。
OTC医薬品はドラッグストアで購入する医薬品で、以前は「一般薬」や「大衆薬」と呼ばれていました。2007年以降はOver The Counter:オーバー・ザ・カウンターの略である、OTC医薬品へと名称が改められました。
OTC医薬品は「要指導医薬品」と「第一類~第三類医薬品」に分けられ、薬の効果や副作用の大きさ、管理の必要性に応じて分類されています。
ドラッグストアなどに行けば購入することができ、医師の診察は基本的には必要ありません。分類によっては薬剤師や登録販売者の説明を受ける必要がありますが、処方箋を介することなく入手できることが特徴です。
一方で、医療用医薬品の多くは要処方箋医薬品といわれ、処方箋がなければ入手することができません。
風邪や歯痛、胃もたれくらいの軽度な症状であればOTC医薬品を購入し、重症感染症や胃潰瘍などの重度の症状や高血圧や糖尿病などの慢性期の症状であれば、病院を受診して体質に合わせた医薬品を処方してもらうといった流れとなります。
なぜ処方箋が必要?
処方箋が必要な理由の根底に、「医薬分業」という考え方があります。
かなり昔のお話になりますが、古代の西洋では、国王や権力者などは、陰謀に加担する医師によって毒殺をされることを恐れていました。現在のように一般人が医薬品の知識を得ることは難しく、医療を行うものと医薬品を扱うものを分けることで命の守ろうと考えたのです。
現在では、そのような暗殺が起こることは現実的ではありませんが、医師と薬剤師を分けることには様々なメリットがあります。
処方医とは異なる薬剤師がお薬を確認することで、用量や副作用の重複チェックや不適切薬・過剰投与の排除、飲み合わせの問題などを解消することができると期待されています。
そのためにも、医師と薬剤師は独立する必要があるので、処方箋という紙を介して医薬分業を行う必要があるのです。
処方箋には期限がある?
処方箋を薬局に持って行ったときに、「この処方箋は期限が切れています」と言われたことはないでしょうか?
処方箋には、原則として4日間という使用期限が設けられています。これは、処方箋に記載されているお薬は、患者様のその時の症状に合わせたものであるので、後から誤って使用することにないように設定されているものです。
具体的には、風邪をひいて受診した際にもらった処方箋を使用しなかった場合、次回また同じような症状が出た際に再利用されてしまうかもしれません。前回とは風邪の原因やウイルスの種類、患者さんの症状や年齢も異なるので、同じお薬が必要であるとは限らないのです。
ちなみに、この4日という期限は処方日を含むので、月曜日に処方箋をもらった場合には、木曜日が受け取り期限となってしまいます。病院や薬局の休日は考慮されないので、金曜日に処方箋をもらった場合でも、次の月曜日が受け取り期限となってしまいますので、ご注意ください。
期限を過ぎた場合にはそのまま調剤をすることは出来ず、医師の確認が必要となります。場合によっては再度受診する必要が出てくる場合もあるので、処方箋をもらったら早めに受診をするようにしましょう。
まとめ
今回は処方箋についてご説明いたしました。健康な方や比較的若い方では病院に行くことも少なく、手にする機会はあまりないかもしれません。
薬局に行くことなく病院で薬がもらえれば便利だと思う方も多いと思いますが、医薬分業にはメリットも数多くあるので、是非とも活用してみてください。
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