調剤報酬という言葉を聞いたことはありますか?
簡単に言えば、「調剤薬局でのお会計」のことを表しており、保険調剤薬局の売り上げはこの調剤報酬が主なものとなっています。
調剤報酬の知識が無かったとしても、調剤薬局を利用する上で困ることはありませんが、疑問に持たれる方のためにご説明いたします。
調剤報酬とは?
調剤報酬とは、保険薬局が保険調剤を行った場合に発生する報酬のことを指しています。
似た言葉として、診療報酬というものもありますが、こちらは医師が診療を行った場合に発生する報酬のことを指しています。
調剤報酬は国が定めた調剤報酬点数表に基づいており、保険薬局であれば日本全国のすべての薬局において一律の価格となっています。
これはすべての国民が、あらゆる場所においても同等なサービスを受けられるように配慮されたものであり、不当な価格競争を防ぐ働きもあります。
一方で、自由診療のように保険を用いない診療行為や調剤行為であれば調剤報酬の範疇になく、自由な価格を設定することが可能となります。
調剤報酬の計算方法
調剤報酬は「調剤技術料」、「薬学管理料」、「薬剤料」、「特定保険医療材料料」の4つによって構成されています。
「調剤技術料」は「調剤基本料」と「調剤料」によって構成されており、薬局の基準や調剤する医薬品によって報酬が異なります。
「薬学管理料」は患者様に対して医薬品の服用方法を説明することや、薬歴を適正に管理することによって算定されています。
「薬剤料」や「特定保健医療材料料」は調剤した医薬品や医療材料の価格を点数に換算したものとなります。
これらを合計することで、調剤報酬は計算されています。
調剤報酬は薬局ごとに異なる?
調剤報酬の単価はすべての薬局で一律となっていますが、前述の「調剤基本料」については薬局の基準によって異なります。
また、現在は国が後発医薬品を推奨していることから、後発医薬品を多く調剤している薬局では「後発医薬品調剤体制加算」が算定されるため、調剤報酬は異なります。
調剤報酬を安くする方法は?
調剤報酬は国が定めているものであるので、薬局が同意をしたとしても値引きをすることは許されていません。
しかしながら、薬局の基準や取り扱う処方箋の比率、後発医薬品調剤体制の有無によっては価格が異なることはあるので、基準を満たしていない薬局を選んで利用することで、調剤報酬を安くすることは可能です。
ただし、基準を満たしていない薬局である場合、サービスの質が悪いということの裏返しである場合もあるので、薬局の選定には慎重になる必要があるでしょう。
また、お薬手帳を持参することで、調剤報酬を安くすることが可能となります。
調剤報酬に定められている「薬剤服用歴管理料」はお薬手帳持参で38点(380円)、お薬手帳持参なしで50点(500円)とされているので、お薬手帳を持参することで差額の120円を安くすることが可能となります。
ただし、初めて行く薬局や6か月以上来局間隔が空いてしまった場合には、お薬手帳を持参したとしても50点(500円)となってしまうので、ご注意ください。
その他にも、平日の19時以降、土曜日の13時以降、日祝日の終日に調剤を受けた場合、「夜間・休日等加算」という加算が算定されることで調剤報酬が40点(400円)高くなってしまいます。
処方箋を持ち込む時間に注意することで、調剤報酬を安くすることが可能となるのです。
まとめ
今回は調剤報酬について、ご説明いたしました。
調剤報酬や診療報酬は公費が関係する部分も多く、一般的にはわかりにくい構造となっています。
疑問点を感じた場合には、担当する薬剤師や調剤事務の方に質問してみると良いでしょう。
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