こんにちは、医療事務ブロガーの元ヤン次女 (@iryojimu_hikaku) です!
「医事コンピュータ技能検定は難しいって本当?」
「合格率は?難易度は?」
インターネットで医事コンピュータ技能検定について検索してみると、「カンタン!」という意見もあります。
しかし、いざ勉強をはじめてみると「難しい…。」と感じる人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、このような「医事コンピュータ技能検定の難易度は?」について、疑問を解決できる記事を書きました!
記事を読めば、医事コンピュータ技能検定の難易度についてハッキリわかるようになりますよ!
それでは、どうぞ。
もくじ
医事コンピュータ技能検定とは?
現在、ほとんどの医療機関でコンピュータによる会計処理が行われています。日本全体の98.6%もの病院やクリニックで医療用レセプトコンピュータ(レセコン)が活躍しており、医療事務スタッフはパソコンを操作することが重要なスキルになりつつあります。
「医事コンピュータ技能検定」とは、医療事務の基礎的なパソコンスキルを証明するための代表的な資格です。カルテを参照しながらレセプトコンピュータを用いて正確なレセプト作成能力を審査する試験です。
医療事務の知識に加えて、コンピュータの基礎知識・実技(オペレーション)能力を検定する試験です。難易度はコンピュータ検定の中では比較的高く、未経験者には多少厳しい内容の出題がされています。実務経験者がステップアップ・キャリアアップのために取得を目指す資格として検討すべきでしょう。
基本データ
正式名称 | 医事コンピュータ技能検定試験 |
受講者数 | 準1級:83人 2級:1,567人 3級:3,013人 |
合格率 | 準1級:57.8% 2級:55.5% 3級:67.9% |
受験料 | 準1級:8,600円 2級:7,500円 3級:6,400円 |
難易度 | 準1級:難しい 2級:やや難しい 3級:普通 |
取得目標期間 | 会員校にて2年 |
受験形態 | 会場試験 |
受験資格 | 誰でも受験できる |
試験時間 | 2時間 |
実施期間 | 年2回(6月中旬・11月中旬) |
申込期間 | 4月中旬〜5月中旬 9月中旬〜10月中旬 |
主催団体 | 一般社団法人 医療秘書教育全国協議会 |
問合せ先 | 〒134-0084 東京都江戸川区東葛西6-7-5 滋慶ビル2F |
通学教育 | 会員校にて受講可能 |
医事コンピュータ技能検定の概要
「医事コンピュータ技能検定」は、医療機関のIT化に伴い、受験者も年々増加傾向している現在注目が集まっている検定試験です。
当資格の運営団体である「医療秘書教育全国協議会」は、1988年に設立され30年間にわたり、医療系人材の育成のために努めてきた団体です。
準1級、2級、3級の3階級あり、それぞれの難易度は比較的高く、難しい試験内容となっています。
一般的には、専門学校生の受験者が多いことが特徴です。会員校にて2年間の勉強過程を経て、試験を受けるのが最もスタンダードな取得方法です。
医事コンピュータ技能検定の試験内容
出題範囲は3つの領域に分かれており、各60点・計180点満点の試験が行われます。以下の領域から級ごとにより難易度を変えて出題されます。
- 領域Ⅰ :医療事務
- 領域Ⅱ:コンピュータ関連知識
- 領域Ⅲ:実技(オペレーション)
試験時間は領域Ⅰ・領域Ⅱにて60分。領域Ⅲにて60分の計2時間で行われます。
「領域Ⅰ」は、医療事務の実務・診療報酬の算定に関する知識が問われます。医療保険制度の基本知識から、外来会計の算定、診療明細の基礎問題など、算定に関しての幅広い技能が必要となります。
「領域Ⅱ」は、医療とは無関係です。単純にコンピュータに関する知識が審査されます。ネットワークやデータベースの基礎的知識・セキュリティ対策など、専門的な出題がされます。工学科で学ぶような知識が必要になるため、この領域が一番苦戦するでしょう。
「領域Ⅲ」は、レセプトコンピュータを使ってレセプトを作成する問題が2問が出題されます。カルテや診療伝票を参照しながらコンピュータに打ち込みレセプトを作成します。実務的な技能を問われる試験です。その他、診療算定の点数を選択する問題が20問です。回答はマークシート方式です。
領域Ⅰ・領域Ⅲは資料の持ち込みあり。
医事コンピュータ技能検定の合格率・合格ライン
それぞれの級についての合格率は以下のようになっています。
準1級の合格率
実施年月 | 受験者数(人) | 合格率(%) |
---|---|---|
2019年 | 83 | 57.8 |
2018年 | 71 | 66.2 |
2017年 | 64 | 25.0 |
2016年 | 47 | 25.5 |
2015年 | 89 | 23.6 |
2014年 | 68 | 23.5 |
2013年 | 75 | 28.3 |
2012年 | 60 | 28.3 |
2011年 | 89 | 24.7 |
2010年 | 130 | 23.1 |
2009年 | 132 | 26.2 |
2008年 | 79 | 23.3 |
2007年 | 133 | 33.1 |
2級の合格率
実施年月 | 受験者数(人) | 合格率(%) |
---|---|---|
2019年 | 1,567 | 55.5 |
2018年 | 1,735 | 65.9 |
2017年 | 1,806 | 74.1 |
2016年 | 2,108 | 64.5 |
2015年 | 2,167 | 69.5 |
2014年 | 2,099 | 62.1 |
2013年 | 2,232 | 68.0 |
2012年 | 1,863 | 68.0 |
2011年 | 1,895 | 59.8 |
2010年 | 1,923 | 64.5 |
2009年 | 2,045 | 50.7 |
2008年 | 2,472 | 55.4 |
2007年 | 2,227 | 51.9 |
3級の合格率
実施年月 | 受験者数(人) | 合格率(%) |
---|---|---|
2020年 | 3,039 | 73.5 |
2019年 | 3,013 | 67.9 |
2018年 | 3,274 | 78.9 |
2017年 | 3,662 | 84.3 |
2016年 | 4,139 | 80.0 |
2015年 | 3,998 | 78.2 |
2014年 | 4,259 | 76.4 |
2013年 | 4,221 | 71.2 |
2012年 | 4,170 | 71.2 |
2011年 | 4,216 | 72.8 |
2010年 | 3,366 | 81.3 |
2009年 | 3,769 | 70.1 |
2008年 | 5,063 | 77.1 |
2007年 | 5,224 | 69.9 |
参考:「2023年版 資格取り方選び方全ガイド [ 高橋書店編集部 ]」
試験の合格ラインは各領域の60%以上が正解の場合、合格することができます。
医事コンピュータ技能検定の合格メリット
- レセコンによるレセプト作成が標準化されているので、重要性の高い資格
- コンピュータ操作の技能が認められ就職に有利となる
- レセプト電算オンライン化に伴い、さらなる需要が期待されている
医事コンピュータ技能検定の特徴
- 領域Ⅰ・領域Ⅲは資料(点数表・ノート・参考書)の持ち込みOK。
- 電卓も自由に持ち込むことができる。
- 1996年から実施されている、まだ新しい資格試験
- 年間約6,000人が受講されている人気の資格
- 難易度は各級難しい。中級者上級者に求められる資格
- 合格後は、1.5ヶ月以内に通知あり
- 会員校で受講される場合と一般で受講される場合で、料金は異なります。
まとめ
「医事コンピュータ技能検定」は、IT化が今後ますます発展している病院や医療機関で重宝される資格です。
ただし、コンピュータの幅広い知識を有していなければ困難な試験となっています。もし目指すのであれば十分な準備を心がけて挑みましょう!
もし、そこまで時間を取れないのであれば、もう少し難易度を落として同じような資格を取得することをオススメします。ぜひ頑張ってくださいね!
今回の記事で分かること