調剤薬局事務の仕事内容は、一般的な事務とは少し異なるものとなります。医療関係者以外の方にはイメージしづらい仕事でもあるので、今回は具体的に解説していきたいと思います。参考にしていただければ幸いです。
調剤薬局事務の仕事は、「患者様」と「薬剤師」の間に入り、両者にストレスなくスムーズな処理を行うことです。その点を踏まえて記事を読んでいただければ、より理解が深まります。
主な業務内容
患者様からの処方箋の受け付け
病院や診療所を受診して医師の診断を受けた際に、多くの場合は薬が処方されることとなります。一昔前では、ほとんどの場合は院内処方として病院で薬を受け取っていましたが、現在では医薬分業の観点から処方箋という紙に医薬品のリストが記載され、それを調剤薬局へ持ち込むことで薬の交付を受けることとなります。
処方箋サンプル
患者様から処方箋を受け取るところが、調剤薬局事務の仕事のスタートとなります。(もちろん、調剤薬局に入って来た患者様に笑顔で挨拶をするところが本当のスタートですが。)
処方箋を受け取ると同時に、保険証の確認、お薬手帳の持参の有無、ジェネリック医薬品希望などを伺い、必要に応じてアンケートへの記入の依頼を行います。
処方せんの入力作業
処方せんを受け取った次に行う作業としては、処方箋の入力作業があります。処方せんを間違いなく入力することが、患者様に安全に薬を服用して頂くことに繋がります。
患者様の氏名、性別、年齢、生年月日はもちろんのこと、保険証番号、副保険の有無、医薬品の規格、用法用量、日数、処方箋発行日、コメントなど、多くの情報を間違いなく入力しなくてはなりません。入力は「レセコン」と言われる医療系事務専用のPCを利用します。
入力作業で注意したいことは、仮に本来の10倍の薬量で入力をしてしまい、調剤担当の薬剤師が気づくことが出来なければ、10倍の量の医薬品が患者様に行き渡ってしまうのです。調剤薬局事務の仕事がいかに責任重大か、わかることでしょう。
現在では処方箋に印字されているQRコードを用いて入力をすることも出来るようになったため、間違いは格段に減りましたが、調剤薬局事務の仕事の中でも最も重要な仕事のひとつといえるでしょう。
レセプト作業
調剤報酬明細書サンプル
調剤薬局をはじめとする医療機関では多くの場合、患者様は一部負担金として、1~3割のお金を支払います。一方で、残りの7~9割は、医療機関から各種支払基金へ請求をする必要があります。患者様ごと、医療機関ごとにレセプトを分けて、基本的には前月分を翌月の10日までに、それぞれの基金へ請求を行います。前述の入力や処方そのものに問題があった場合には、「返戻(へんれい)」という形で差し戻しが行われます。
支払基金からの医療機関へ支払われる金額が大きいので、レセプトでミスをすると売り上げに大きな打撃を与えてしまうので、慎重に行わなければなりません。レセプト業務は病院の経営の根幹に関わる重大な業務です。この仕事は調剤事務員の中でも最も重要なのです。
様々な保険や公費の知識が必要とされるので、比較的難易度の高い業務ですが、レセプト業務についての指南書なども販売されているので、独学でも勉強することは可能となります。
現在はレセプト請求業務も電子化されており、一部の例外を除けばインターネットで請求を行うことが可能となっています。
医薬品の検品
毎日業者から医薬品が届けられます。一日に何度も届けられる日もあり、1個のみの場合もあれば、大量に納品される場合もあります。
患者さんの来局が落ち着く午後など、対応の合間をぬって納品処理を行います。一般的には、医薬品のバーコードを読み取り、注文数と納品数に間違いがないかデータで管理しています。また、入力内容と実際の処方数に間違いがないか管理する為、月に1度程度のペースで管理データと在庫の確認作業もあります。たくさんの種類の薬を保管していますので、閉局後に薬剤師と事務員全員で行います。
各種事務作業
その他の業務としては、薬局業務が円滑にすすむようにサポートをすることが主となります。一般的な事務が行うような給仕や来客対応というよりは、備品の発注や一部の経理処理などの雑務が中心となります。
それ以外にも、掃除や買い出し、電話応対など、様々な業務を任せてもらえるでしょう。業務量の多さに身構えてしまうかもしれませんが、一般家庭の家事の延長線上にあるような仕事が中心であるので、一人暮らしや主婦の経験のある方であれば問題なくこなせる業務が多いです。
また、これらの雑務は複数名の事務スタッフや薬剤師などが助け合いながら行っていくので、一人ひとりの負担はそこまで大きくはないでしょう。
まとめ
調剤薬局事務の基本的な業務としては、処方せんの入力とレセプト業務が中心となることでしょう。しかしながら、施設によっては様々な仕事を任せてもらえるかもしれません。いずれの場合も、患者様に安心して薬を服用して頂けるように、しっかりと勉強をして知識をつけることが求められています。
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