こんにちは、医療事務ブロガーの元ヤン次女です!
医療機関の受付のプロ、「医療事務」と「調剤薬局事務」。
どちらも医療に携わる仕事であり、女性に人気がある職業です。名前は似ていますが、仕事内容や給料、必要とされる知識やスキルの違いなど異なります。
「医療事務か調剤薬局事務になりたいけど迷っている…。」
「そもそも違いがよくわかっていない…。」
そんな方に向けて、「医療事務」と「調剤薬局事務」の役割と違いについてハッキリわかる記事を用意しました!
この記事を読めば、あなたが将来目指すべき職業を決めることができるようになりますよ!
それでは、いってみましょう!どうぞ!
- 「年齢を気にせず働ける」
- 「仕事と育児の両立」
- 「全国的に職場が豊富」
- 「勤務時間が一定」
など、どっちも女性にとって働きやすい職よね。
もくじ
ショート解説動画:医療事務と調剤薬局事務の違い6選
この記事の内容は、以下のYouTubeショート動画でも解説しています。動画もぜひ参考にして頂ければ嬉しいです。
https://www.youtube.com/watch?v=3mP854jFHRo
医療事務と調剤薬局事務の6つの違いを比較
医療事務と調剤薬局事務の違いは主に、以下の6つになります。
- ①働く場所の違い
- ②専門知識の違い
- ③仕事内容の違い
- ④給料の違い
- ⑤資格の違い
- ⑥キャリアアップの違い
初心者の方にも分かりやすい言葉を使って、解説していきますね。
違い①:働く場所の違い
医療事務と調剤薬局事務の違い1つ目は、勤め先が違うことです。
医療事務と調剤薬局事務では、当然のことながら働く場所も違います。
医療事務は[医療機関]で働く
医療事務は、病院や診療所、クリニックなど医療の現場で採用されて働きます。
国立病院、公立病院、厚生年金病院などの公的医療機関から、町のお医者さんである診療所・クリニックなどが医療事務の主要な職場です。
もっと細かく言えば、「医科」「歯科」と分野が分かれますが、基本的な業務内容はほぼ一緒です。
医療事務は、病院や診療所、介護施設や歯科医院などのさまざまな場所で働くことができるため、調剤薬局事務よりも活躍の場が広いと言えるでしょう。
調剤薬局事務は[調剤薬局]で働く
一方、調剤薬局事務の職場は、調剤薬局やドラックストア、一般薬品店で勤務することになります。
読んで字のごとく「調剤薬局に務めている事務員」として、メインとなる職場は調剤薬局です。(処方箋を受け付けている一部のドラッグストアも可)
同じ患者さんでも、病院やクリニックなどの医療機関と薬局では対応や態度が違うことがあります。どういうことかご説明しましょう。
病院やクリニックを訪れる患者さんは、心身に抱えた健康上の問題を解決して欲しい方が来院されます。したがって、保険証の提示や新患アンケートの記入に協力的な人が多いです。
それに対して薬局を訪れる患者さんには機嫌が悪い人が多いです。なぜなら、具合の悪い中さんざん待たされた病院の診察が終わったと思ったら、次は別の場所へ行って薬をもらわなければならないからです。そんな患者さんに保険証の提示やアンケートの記入をお願いすると、怒り出す人もいます。
薬局としても、処方箋に記載されている保険情報が正しいかどうか確認する必要がありますし、現在服用している薬は何か・過去服用していた薬で副作用が出た薬はあるかなどを知るためにも問診が必要なのですが、面倒に感じる患者さんは少なくありません。
もちろん、大半の患者さんは協力的ですが、中には注意して応対しなければならない患者さんがいることも事実です。
違い②:専門知識の違い
医療事務と調剤薬局事務の違い2つ目は、必要となる知識が違うことです。
医療事務と調剤薬局事務は、共通して医療保険や各種制度の知識が必要になります。それ以外の必要な知識については、違いがあります。
医療事務は「手術・処置・入院・検査・レントゲン」など多くの知識が必要
医師から渡されるカルテをもとにレセコンへ入力するため、カルテを読めなければなりません。したがって、カルテに載っている指示や薬品名などの略語、略称を覚える必要がある他、基本的な人体構造や名称などの医学知識も求められます。
さらに、診察・検査・レントゲン・注射などの医療行為一つ一つに点数が決められている上に、診療科ごとに処置や検査は異なるため、医療事務は多くの知識が必要となります。
調剤薬局事務は[調剤と投薬]のみ
専門的で必要な知識は多くありません。なぜなら薬局で行う医療行為は「調剤と投薬」だけだからです。
扱う分野の比較図
学ぶ分野が狭く、難易度が低い。学習をはじめ易いのは調剤薬局事務。
学ぶ分野が広く、難易度が高い。一生モノの手に職をつけられるのは医療事務。
違い③:仕事内容の違い
医療事務と調剤薬局事務の違い3つ目は、仕事内容の違いです。
共通の業務
医療事務、調剤薬局事務ともに共通しているのが、以下の業務です。
- 受付案内
- 患者接遇
- 会計
- レセプト業務
- 掃除、清掃
どちらもレセプトコンピュータ(レセコン)という専用のパソコンに入力することが主な業務になります。
入力業務では、保険情報や患者情報の他に医療事務の場合は医師のカルテを、調剤薬局事務の場合は処方箋を読んで入力します。
医療事務は[医師]をサポートする仕事
医療事務は基本的に「医師」をサポートすることが仕事となります。
例えば、
- カルテの作成および管理
- 検査や受診科
- 診察室への案内
- 入院施設のある病院における入退院の手続きや面会の応対
などを、医師や看護師の負担を、事務の面から支援します。
調剤薬局事務は[薬剤師]をサポートする仕事
対して調剤薬局事務は、「薬剤師」を事務の側面から支援することが目的となります。
一般的な事務作業はもちろん、一般用医薬品を取り扱っている薬局ではその販売を任されたり、医薬品の発注や検品、入庫などを行ったりします。
医療事務は医療機関の種類や規模、診療科によって業務内容に大きな差があります。しかし、調剤薬局事務は薬局の規模などによって業務内容に大きな差はありません。
医療事務は「医師」を。調剤事務は「薬剤師」を支える仕事
「レセプト作成業務」や「外来患者接遇業務」はどちらも共通の職務内容。
ただし、仕事内容の煩雑・複雑なのは医療事務。単純なのは調剤薬局事務。
違い④:給料の違い
医療事務と調剤薬局事務の違い4つ目は、お給料の違いです。
医療事務の平均年収は、250万〜470万。調剤薬局事務の平均年収は、270~330万円。という報告書があります。(日本医療労働組合連合会の報告書より参照)
初任給や中途採用での給料の差は、ほとんど変わりません。しかし、キャリアアップすればするほど医療事務の方が月収やボーナスが得られやすい傾向にあります。
給料の差はほぼ無し。
しかし、医療事務の場合は、長期的に働きキャリアアップによって月収増加の可能性は大いにあり。
違い⑤:資格の違い
医療事務と調剤薬局事務の違い5つ目は、取得するべき資格が違うことです。
医療事務の資格と、調剤薬局事務の資格は似ているようで、異なるものです。
例えば、以下が医療事務として働きたい人向けの資格となります。
一方、調剤薬局事務としてのキャリアを目指すなら、一般的な資格は以下の通りです。
たくさんある資格の中から、ひとつに絞ることは難しいことです。
もし迷ったら、医療事務であれば「医療事務認定実務者(R)試験」。調剤薬局事務であれば「調剤事務管理士」を強く推奨します。
理由は、初心者向きの資格であり、在宅試験に対応しているからです。
違い⑥:キャリアアップの違い
医療事務と調剤薬局事務の違い6つ目は、キャリアアップの可能性が違うことです。
医療事務のキャリアアップ
医療事務は、キャリアアップの可能性が無限大といえます。なぜなら、医事課の事務長やリーダーとしての役職があるからです。
総合病院などの規模の大きい医療機関では、働く医療事務の数も多く、医療事務をまとめるリーダーとしての役職や管理職が存在します。
調剤薬局事務のキャリアアップ
一方、調剤薬局事務は、一店舗に長期在籍することが前提とされています。
ひとつの調剤薬局に長く勤めても、それ以上の役職はないので、残念ながらキャリアアップの可能性は低い職業です。
したがって、調剤薬局事務に比べて医療事務のほうがキャリアアップの可能性がある職業です。
就職先に一切困ることがないのは、医療事務。
調剤薬局やドラッグストアが近所にあれば、近場で働けることが魅力の調剤薬局事務。
まとめ:迷ったらまずは医療事務を目指してみよう!
今回の記事では、医療事務と調剤薬局事務の違いから、2つの仕事の比較をしてきました。
- 働く場所の違い
⇒医療事務は病院。調剤薬局事務は調剤薬局に勤務する。 - 専門知識の違い
⇒医療事務はたくさんの知識。調剤薬局事務は薬剤のみ。 - 仕事内容の違い
⇒医療事務は医師を。調剤薬局事務は薬剤師を支援する。 - 給料の違い
⇒ほぼ一緒。 - 資格の違い
⇒医療事務は医療事務認定実務者(R)試験。調剤薬局事務は調剤事務管理士。 - キャリアアップの違い
⇒医療事務のキャリアアップは無限大。調剤薬局事務は限定的。
これまで述べてきたことから、さまざまな面で違いがあることがわかりましたね。
しかし広い意味で言えば、医療事務と調剤薬局事務は、どちらも患者さんの健康を守るために必要な医療に携わる職業です。
医療の一端を担うやりがいのある仕事だわ。
夢を現実に近づけるためにも資格取得から検討してみてね!
記事は次のような人におすすめ!