こんにちは、医療事務ブロガーの元ヤン次女です!
医療事務は「景気に影響されにくく、不況に強い仕事」といったイメージを持たれやすく、転職することに意を固める方も少なくありません。
中には、少子高齢化やコロナ禍だからこそ、「まさに今、医療事務の仕事に挑戦するチャンス」と捉える方も多いのではないでしょうか。
そんな方に向けて、「医療事務は景気や不況に強い職種なのか?」といった疑問を解決できる記事を書きました!
この記事を読めば、医療事務と景気について、新たな視点を持てるようになりますよ!
じっくり読んでいって下さいね。それでは、どうぞ!
もくじ
ショート解説動画:医療事務の仕事が景気に左右されない理由4選
この記事の内容は、以下のYouTubeショート動画でも解説しています。パパっと理由を知りたい方は、動画もどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=Q5Zc6Qwc3Pc
医療事務が景気に左右されない4つの理由
医療業界の雇用は景気に左右されない、という主な理由は以下の4つです。
- ①少子高齢化社会
- ②医療は公費で支えられている
- ③日本の医療費は増え続けている
- ④生命に関わる仕事
理由①:少子高齢化社会
医療事務が景気に左右されない1つ目の理由は、少子高齢化により医療の需要が高まっているからです。
みなさんもよくご存知のとおり、日本は高齢者が増加している「高齢化」と、出生率の低下による「少子化」が同時に進行しています。
そして病院に通う方の大半が、高齢者さんです。
人口当たりの通院している人(通院者率)が最も高いのが75~84歳という高齢者さん。
つまり、超高齢化社会へ突入することが確約されている我が日本では、医療の需要は増加することが確約されているのです。
その証拠として、医療・福祉分野における女性の雇用者数は増加傾向です。
- 2017年:602万人
- 2018年:617万人
- 2019年:625万人
- 2020年:640万人
これらのデータからも分かる通り、医療の需要は減るどころか、後期高齢化社会による医療事務の仕事は増え続けることが分かります。
理由②:医療は公費で支えられている
医療事務が景気に左右されない2つ目の理由は、医療費は公費で賄われているからです。
医療業界は一般的な製造業やサービス業と異なり、公費によって支えられています。
国や公共団体の費用のことを公費と言います。
日本は国民皆保険制度を敷いており、国民から徴収した税金によって医療費の大部分が賄われています。
国税庁の資料によると、国民医療費の公費負担総額は約16兆円。莫大な税金が医療に支払われていることがわかります。
景気が悪く税収が減少したとしても、医療費が大きく削減されることはなく、国の借金を増やしながらも医療費は確保されているのです。
現在の保険制度が破綻しない限り、医療業界は公費によって守られています。
理由③:日本の医療費は増え続けている
医療事務が景気に左右されない3つ目の理由は、日本の医療費は増加し続けているからです。
前途したとおり、日本社会は「高齢化」が進んでおり、それに伴い医療費が増大しています。
以下は、過去5年分の医療費をまとめたものです。
過去5年分の医療費の動向
– | 27年度 | 28年度 | 29年度 | 30年度 | 令和元年度 |
---|---|---|---|---|---|
医療費(兆円) | 42.3 | 42.1 | 43.7 | 43.3 | 44.3 |
引用:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/19/index.html
1年間で国民1人の医療費は、約33万円ですって。高いっ!
研究開発費や医薬品・医療機器の製造業は景気に影響されにくい
医薬品メーカーや医療機器メーカーは、研究開発に膨大な時間と費用を費やすことで、新薬や新型医療機器を開発しています。
不景気が続いたとしても、研究開発費を極端に削減することは将来的に首を絞めることになるので、大きく予算を削減することは考えにくいと言えます。
また、日本は高齢化率が高く、平均寿命においては世界一位の国と言われています。(2016年における日本の平均寿命は、男性が80.98歳、女性が87.14歳)
不景気だからといって医薬品メーカーが研究開発出来ない状況が続いた場合、医療大国としても海外競争力が無くなってしまうので、医薬品メーカーはある程度保護されているのです。
理由④:生命に関わる仕事
医療事務が景気に左右されない4つ目の理由は、生きていくために医療は必要不可欠だからです。
皆さん、このような経験はありませんか?
「今月はお金に余裕がないから、高血圧症の治療薬をもらいに行けない…。」
「骨折の治療は諦めよう…。」
こんな経験はもちろんないと思います(笑)
基本的に「医療の需要」と「景気の良しあし」は、直接的に影響はありません。
医療の需要 ≠ 景気
例えば、このような話を聞いたことがありますか?
「不景気でボーナスカットされたから、乳がんの治療は諦めよう…。」
「日経平均株価が下がっているので、腰痛はこのままで…。」
ありませんよね(笑)
「健康は第一の富である。」という名言通り、不景気が続いたとしても患者さんがいなくなるということは考えられません。
以上の例からも分かるように、医療業界というのは不景気に強い業界です。
医療事務の需要もその例外ではなく、景気に左右されることは少ないでしょう。
費用の多くが公費で賄われている医療費ですが、患者様の負担が全くないというわけではありません。
若い方であれば3割、高齢の方で1~2割の自己負担が必要となるため、不景気によって手取りが減少した場合、少しの体調不良やケガでは受診をしないという方も増えてきます。
また、受診をした際にも、複数の検査を行うと費用がかさんでしまうため、検査の項目を絞ってかかる方も少なくはありません。
そのような際には、病院の収入は減少してしまうので、医療機関も景気に関係がないとは言い切れないでしょう。
しかしながら、交通事故などの重篤な外傷や急性期疾患については、景気にかかわらず早急の受診が必要不可欠となります。
そのような患者様は、景気に関係なく病院を訪れることとなるのです。
まとめ:医療事務は景気の影響を受けにくい!
今回の記事では、医療事務は景気の影響を受けにくく、安定している仕事であることを解説しました。
内容をおさらいすると、次の通りです。
- 少子高齢化により医療の需要が高まっている
- 医療費は公費で賄われている
- 日本の医療費は増加し続けている
- 生きていくために医療は必要不可欠
前述の通り、医療業界は景気の影響を受けにくく、安定している業界と言われています。
そこに属する医療機関についても、景気の影響は受けにくいため、安定して働いていくことが出来ます。
今後は高齢化も見込まれており、ますます必要となってくる職業となる医療事務。
仕事と家庭の両立がしやすいため、転職を検討しているママであれば、選択肢の1つとして検討してみてはいかがでしょうか?
以上、元ヤン次女でした。
今回の記事で分かること