どんな職業にも向き不向きがありますが、調剤薬局の顔でもある調剤薬局事務に向いている人はどんなタイプでしょうか？
ここでは、調剤薬局事務になるにあたって必要な「資質」がどのようなものなのかをご紹介します。
人が好きであること
まず、人と接することが好きでないと調剤薬局事務として働くのは難しいでしょう。
調剤薬局には、性別や年齢を問わずさまざまな患者さんが毎日訪れます。調剤薬局事務はそんな患者さんたちとコミュニケーションを取り、時に悩みや要望に耳を傾けながら真摯に対応しなければなりません。
人と接することが避けて通れない職業であるため、人と触れ合うことが好きなタイプの人だと、調剤薬局事務がうまく務まるでしょう。
また、「人と接することが好き」の中にもいろいろなタイプがあります。例えば人をサポートすることが好きで、誰かの役に立ちたいという思いが強い人は、この仕事にやりがいを感じられるでしょうし、人を喜ばせることや笑顔を見ることが好きな人も調剤薬局事務向きの資質と言えるでしょう。
さらに、世話好きで面倒見のよい性格の人も十分調剤薬局事務に向いています。
チームプレイが得意
調剤薬局の従業員は調剤薬局事務と薬剤師です。したがって円滑に業務をこなすためには、調剤薬局事務と薬剤師が互いに協力する必要があります。
例えば、薬剤師が調剤に集中できるように、薬剤師でしか対応できない業務以外は調剤薬局事務が行ったり、薬剤師が忙しい時はその作業のサポートをしたりします。また、薬剤師の方も、事務員が忙しい時には会計や患者応対を手伝ってくれることがあります。
このように、誰に指示されるわけでもなく、状況に合わせて自然と協力し合える協調性が必要になります。そのため、チームで動くことが得意なタイプは、スムーズに仕事を進めていく上で重要な存在です。
勉強することが好き
調剤薬局事務にかかわらず、医療に関係する仕事は常に勉強することが必要になります。調剤報酬は2年ごとに改定されるため、勉強を疎かにしているとすぐにこれまでの知識が通用しなくなってしまいます。
また、新しい医薬品は絶えず開発されています。独立行政法人 医薬品医療機器総合機構によれば、平成28年度には112件の新医薬品が承認されており、ここ数年は毎年100件以上の新医薬品が承認されています。門前の医療機関によっては新しい薬を処方する所も多いため、常に最新の情報や知識を身につけていなければなりません。
このため、新しい知識を得ることが好きで勉強することが苦ではない、向学心のある人が調剤薬局事務には向いています。
器用であること
調剤薬局事務は事務から接客、場合によっては販売まで幅広い業務を行います。パソコンで作業しながら電話応対をするなど、忙しい時は同時に複数の業務をこなすこともあります。
また、郵便物の受け取りや不要になった書類のシュレッダー処理、消耗品の補充や管理、ごみ出しなどの雑務も、普段の業務の合間を縫って行います。
そのため、ちょっとした時間に雑務を片付けられるように優先順位をつけておくなど、うまく時間を使う器用さがあると仕事に振り回されずに済み、スムーズに業務を進められます。
また、器用であるということは柔軟であるとも臨機応変であるとも言えるでしょう。患者さんが少ない時間や混雑する時間など、状況に応じた適切な対応を取ることが求められるため、必要な資質だと言えます。
まとめ
さて、ここまで調剤薬局事務に必要な資質についてご紹介しました。
しかしながら、これらの資質がなければ必ずしも務まらない仕事だというわけではありません。例えば、人と接することが得意でなくても、人と接し、役に立とうとする意識や姿勢、あるいはそうするための努力こそが大切だと言えるでしょう。
ゆえに、自分には調剤薬局事務になる資質がないからといって就職を諦める必要はありません。
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