医療事務が教える!医療機関の備蓄状況と備えることの大切さ

 

1995年に発生した阪神・淡路大震災では、多くの大病院が倒壊し、医療活動は中小規模の病院や診療所が行いました。

その反省から災害時に医療の中心を担う災害拠点病院が作られ、災害時医療は応急手当を中心とした「医療救護所」と重症者を受け入れる「災害拠点病院」の二極化でこれまでは成り立ってきました。

 

医療機関の備蓄状況について

医療機関の備蓄状況はその医療機関によってさまざまであるため一概には言えませんが、災害拠点病院では一定量の備蓄を指定要件としているので、ここでは災害拠点病院の備蓄についてお話します。

災害拠点病院とは地震・津波・台風・噴火などの災害時における初期救急医療体制の充実強化を図るための医療機関のことであり、次のような特徴がある病院です。

まず消防機関(緊急消防援助隊)と連携した医療救護班の派遣体制があり、24時間いつでも災害に対する緊急対応ができることはもちろん、被災地域内の傷病者の受け入れや搬出が可能な体制を持っています。

またヘリコプターを使用した重症傷病者の受け入れや搬送も可能な上、ヘリコプターに同乗する医師を派遣することもできます。

そしてこれらをサポートするために十分な医療設備や医療体制、情報収集システム、ヘリポート、緊急車両、自己完結型で医療チームを派遣できる資器材を備えています。

 

災害拠点病院の備蓄に関する指定要件

ここでは災害拠点病院の備蓄に関する指定要件についてごく簡単にご紹介します。

まず通常時の6割程度の発電容量のある自家発電機などを保有し、3日分程度の備蓄燃料を確保しておくこととされています。

また、災害時に少なくとも3日分の病院の機能を維持するために必要な水を確保することが必要で、具体的には少なくとも3日分の容量の受水槽を保有しておくか、停電時にも使用可能な地下水利用のための設備を整備しておくことが望ましいとされています。

食料や飲料水、医薬品などについても、流通を通じて適切に供給されるまでに必要な量として、3日分程度を備蓄しておくようにと定められています。

さらに患者が多数発生したとき用の簡易ベッドや被災地における自己完結型の医療に対応出来る携行式の応急用医療資器材、テント、生活用品、発電機なども確保しておくよう指定されています。

したがって災害拠点病院には、少なくとも上記以上の備蓄があると言えるでしょう。

 

東日本大震災で起きたこと

2011年に起きた東日本大震災では、応急手当を中心とした「医療救護所」と重症者を受け入れる「災害拠点病院」の二極化で、災害時医療が行われました。

その結果、いくつかの想定していなかったことが起きました。まず医療救護所に集まると想定されていた患者は、実際には医療機関に集まったということです。

そしてはじめから医療設備が揃っている病院や診療所のほうが、薬棚もない医療救護所よりも医療活動しやすいということや、災害発生直後の段階では医療職の人間が医療救護所に集まることが難しいということもわかりました。

当然のことながら災害発生から2~3週間経過すれば、慢性疾患の患者の診察や感染症のコントロール、公衆衛生などが必要になるため、避難所にとって医療救護所が不可欠なのは言うまでもありません。

 

東日本大震災で学んだこと

その一方で災害拠点病院以外の病院は、もともと入院している患者に加え新たに集まる患者に対応し、その分多くの患者と職員を抱えていたにもかかわらず、「災害時の医療計画に入っていない」という理由で行政からの物資支援はありませんでした。

こうした経験から、秩序のある組織的活動を行うためにいくつかのフェーズに分けて活動することや、想定外の出来事に対応できる意思決定部署が必要であることなどを学びました。

 

まとめ

医療機関の備蓄状況は医療機関ごとによって異なりますが、災害拠点病院には備蓄に関しての指定要件があるため、少なくともどのくらいの備蓄があるのかを簡単に知ることができます。

とはいえ実際に災害が発生すれば想定外のこともあるでしょうから、どの医療機関も余裕を持って備えておきたいところです。




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