こんにちは、調剤薬局事務ブロガーの小薬です!
- 内科の処方箋を応需することが多い調剤薬局では、風邪やインフルエンザが流行する時期が忙しくなります。
- 耳鼻科の処方箋を応需することが多い調剤薬局では花粉がよく飛ぶ季節が忙しくなります。
このように調剤薬局によって繁忙期には違いがありますが、共通して月末月初は慌ただしいことが多いです。
「なぜ調剤薬局事務の月末月初は忙しいの?」「忙しい理由は?」など、調剤薬局事務の初心者にはギモンに思う人も少なくありません。
そこでこの記事では、調剤薬局事務がなぜ月末月初が忙しいのかについて、詳しく解説していきます。
3分で読める本記事の内容を理解すれば、調剤薬局事務の仕事内容がスッキリすること間違いなしです!
それでは、どうぞ!
もくじ
なぜ月末月初が忙しいのか?
忙しい理由1:医薬品の購入
まず月初に医薬品をたくさん購入する調剤薬局が多いということが挙げられます。
特に一括注文をする場合は発注量が多いため、その分納品される量も多くなります。そうすると医薬品の検品・入庫などで慌ただしいので、忙しいです。
ちなみに一括注文というのは、病院や調剤薬局が月に一度大量に医薬品を仕入れるかわりに値引きをしてもらう注文方法のことを言います。
忙しい理由2:レセプト業務
次に月末月初が忙しい理由として、レセプト(調剤報酬明細書)が月末締めで提出の締め切りが翌月の10日までと決められていることが挙げられます。
昔は紙に印刷していたこともありましたが、今はオンラインで請求できるため請求自体はすぐに終わります。
しかし間違いやエラーがあるとそのたびに処方箋を確認・訂正しなければならず、また医療機関や患者さんに確認する必要もしばしば出てくるため大変です。
したがって調剤薬局事務にとっては月末で締めてからの10日間が最も忙しい時期と言えるでしょう。
そもそもレセプト業務とは何なのか?
レセプト業務というのは調剤薬局の収益に関わるとても重要な業務です。まず調剤薬局の収益がどのように成り立っているかというと、調剤薬局の大部分の収益を占めているのが調剤報酬となります。
この調剤報酬は保険調剤の場合、患者さんから一部負担金として最大3割の金額が支払われます。そして残りの7割以上の金額は、その患者さんの保険証を発行している健康保険組合・共済組合・市区町村などから支払われます。
そのため月に1度レセプト(調剤報酬明細書)を作成し、それを審査支払機関を通して健康保険組合・共済組合・市区町村などに請求を行うことが必要となり、これをレセプト業務と言います。
レセプト業務はなぜ月に1度なのか?
「保険調剤を行った場合は最大3割の調剤報酬を患者さんに、そして残りの7割以上を健康保険組合・共済組合・市区町村などの保険者に支払ってもらう」と前述しました。
ここで患者さんは来局のたびに調剤報酬を請求しているのに、保険者に対してそうではないのはなぜかと疑問に思うかもしれません。
しかしこれは簡単な理由で、保険者に対して患者さんと同じように請求すれば単純に作業量が多くなりすぎてしまうため、保険者への請求は1ヶ月ごとにまとめて請求することになっているのです。
ちなみに調剤薬局が保険者から調剤報酬を支払ってもらうとき、実際には保険者へ直接請求するわけではありません。調剤薬局と保険者の間にはその請求が正しいかどうかを判断する審査支払機関というものが存在し、その審査支払機関を通して保険者に請求しています。
レセプト業務の手順
調剤を行った翌月の10日までに提出を求められるのは「調剤報酬請求書」と、患者さんごとに処方した薬の内容やそれに応じた調剤報酬点数などが1ヶ月分まとめて記載された書類である「レセプト(調剤報酬明細書)」です。
レセプトの作成に関しては、日頃からレセプトのベースとなる情報をレセコンに入力しているので、レセコンが自動的に1ヶ月分の調剤内容や調剤報酬を集計して出力してくれます。
レセプト作成後はレセコンに入力されている情報に間違いやエラーがないかの点検作業をします。そして問題なしと確認でき次第審査支払機関に提出し、審査支払機関はその内容を確認して支障がなければ保険者に調剤報酬を請求するというのが手順です。
まとめ
月初に医薬品を購入することが多く、その納品や検品などで調剤薬局内は慌ただしくなります。
加えて審査支払機関へのレセプトの提出期限が月末締めの翌月10日までと定められていることから、その期間はレセプト作成作業の多くが集中するため忙しいです。
調剤薬局事務、及び医療事務が月末月初が忙しいことは、避けては通れない道なのです。
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