医療事務や調剤薬局事務の医事統計業務とは?

 

各種統計資料は、安定した病院経営や薬局経営を行っていくための大事な判断材料となる貴重なデータです。

実際に各医療機関や調剤薬局において、統計資料を参考にした資金繰りや設備投資、人材採用などを検討して事業計画などを作っています。

 

調剤薬局事務の統計業務

統計業務はレセプト業務などに比べると、調剤薬局事務の仕事としてはあまり一般的ではないと言えます。しかし実際に統計業務があるところでは、患者数や収入状況を把握するための各種統計資料の作成はもちろん、調剤過誤防止のための統計資料作成などを行うこともあります。

調剤過誤とは、調剤の際に処方箋や薬剤ラベルの読み間違いといった、薬剤師の過失によって患者に誤った薬を提供することを言います。また、薬剤師の説明不足や指導内容の間違いなどによって健康被害が起きた場合も、薬剤師の過失と見なされて調剤過誤となります。

この調剤過誤を防止するためにピッキングの際は処方データを用いた正誤チェックを行ったり、蓄積されたピッキング履歴やヒヤリハット情報の統計を用いたりして業務改善に繋げています。

 

医療事務の統計業務

統計業務の専門職

調剤薬局事務よりも、医療事務のほうが統計業務を専門的に行うことが多いです。特に総合病院や大学病院などの医療機関では、診療情報管理士や病歴記録管理士などの専門職を置いているところもあります。

診療情報管理士とは診療記録・診療情報を適切に管理し、そこに含まれる情報を活用することによって、医療の安全管理や質の向上、病院の経営管理に寄与する職業です。

また病歴記録管理士とは、院長や施設長の指示によって医師や関係者から各患者の記録を集め、一定の方式で整理し、必要なときに直ちに提供できるように管理する職業のことを言います。さらに、必要に応じて診療データの分析を行い、その情報から医療の結果やその仕組みを評価・判断し、該当する部門へフィードバックするという役割もあります。

 

主な医事統計業務紹介

ここでは主な医事統計業務をいくつかご紹介します。

外来患者数と入退院患者数

まず外来患者数と入退院患者数についてですが、前者は各診療別・各医師別に外来受診した患者の初診数や再診数を日単位で集計します。後者は診療科や病棟ごとに患者の入院数や在院数、退院数を日単位で集計するとともに、病床稼働率や患者の在院平均日数なども算出します。

病床稼働率

病床稼働率とは、医療機関に設置されている病床つまりベッドがどれだけ患者に使用されているかを数値で表したデータです。稼働率が低いと病院の収入は減るため、病院経営に関する大事なデータ資料だと言えます。

その他分析集計

他にも集患や増患、事業展開の検討のために、受診している患者の住所からどの地域に患者が多いのか、そして少ないのかを分析するために活用する受診者地域別比率の算出や、どのような社会的変化があるのかを読み取るために、受診している患者の性別・年齢・加入保険に関して分析集計を行います。

 

統計データを活用した薬局経営

大手調剤薬局チェーンの出店や大手ドラッグストアの調剤事業への参入などが目立つようになり、現在、調剤薬局業界は生き残りをかけた競争の激化が進んでいます。

加えて厚生労働省が推進する「患者本位の医薬分業」を目指す改革は、とりわけ中小規模の調剤薬局にとっては無視できないほどの影響を与えています。

このように調剤薬局の経営環境が大きく変わっていく中で、調剤薬局はどのようにして業務を効率化し、利益を上げるようにしていくかを考えねばなりません。

そしてそれらを考えるためには、薬局経営の指針となる経営データを把握することが大事になってきます。したがって、調剤薬局における統計業務は今後ますます重要視されると言えるでしょう。

 

まとめ

総合病院や大学病院などの医療機関においては、専門職を置くほど重要視されている統計業務ですが、調剤薬局ではそうでもありません。

しかしながら調剤薬局を取り巻く環境が変わっていく現在、今まで以上に統計データを活用した薬局経営が求められていくでしょう。

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