こんにちは、医療事務ブロガーの元ヤン次女 (@iryojimu_hikaku) です!
現在では、電子カルテの病院やクリニックが増えてきました。
日本全体における電子カルテの普及状況は、平成29年時点で41.6%(※)と、徐々に普及率が上昇傾向にあります。
※引用:医療分野の情報化の推進について
今回は、医療事務に焦点を当てて、電子カルテと紙カルテの医療事務の仕事の違いを紹介していきますが、特に!
「電子カルテが導入されたら仕事がどのようにかわるのか不安…。」
「実際どのように仕事内容がかわるのかな。」
「とはいっても、使い慣れている紙カルテからかえてほしくない。。」
これらの内容がハッキリわかる記事となっています。
たった3分で読めるので、最後まで読んで頂ければ、電子カルテへの抵抗感がなくなり、医療事務としてますますレベルアップできること間違いなしです!
それでは、どうぞ!
カルテとは
カルテとはドイツ語の「karte」という言葉からきています。診療記録のカードという意味を持ち、日本では診療録という表記がなされています。
カルテには患者の基本情報や診療の年月日、主な症状、現病歴、既往歴、家族歴、社会歴、嗜好、アレルギー、身体所見、検査、入院後経過、治療方針といったことが記載されています。
カルテを書く目的は、まず法律上の義務のためです。医師法第24条1項に「医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。」と定められているので、カルテの作成は義務なのです。
他には、保険請求時の根拠になったり、医学教育の資料になったり、実臨床で必要になったりすることから、カルテを書くことは必要であると言えます。
紙カルテのデメリット
紙カルテのデメリットには、患者の診療履歴や既往歴の把握に時間がかかることが挙げられます。
特に何十年も通っている患者のカルテは分厚い上に何冊もあり、その中から病歴を掘り出して記載されている文字を解読し、処方内容を理解しなければならないのは骨が折れます。
また、紙カルテは、誰かがそのカルテを見ている間は他の人が見ることができないため、医師とスタッフの情報共有に時間が掛かるというデメリットもあります。
さらに、紙カルテは患者の数だけ増えていくため、長く診療を続けることに比例して、カルテの保管場所が必要になってきます。
それだけでなく、カルテは必要な時に取り出せるように整理整頓しておかなければならないので、管理のための時間と手間がかかることも大きなデメリットです。
電子カルテとは
電子カルテとは、カルテをパソコンやタブレットなどを用いて作成し、電子的なデータとして保存できるもののことを言います。
データをデータベースに保存する電子カルテは、保管場所が必要ありません。そのため、紙カルテと違って「年々保管場所が増えていく」といった心配もありません。
複数の医師やスタッフが離れた場所からでも同じ診療情報を参照し、診療計画の検討や、患者の状態把握を行うことができるため、チーム医療に必要である迅速な情報共有が可能です。
また、レントゲン画像などの取り込みもできるため、より詳細な情報を記録・共有することができます。
さらに、手書きに比べて文字が読みやすいので、読み間違いや転記ミスから発生する医療事故の防止につながります。
紙カルテと電子カルテでの事務員の仕事の違い
紙カルテの場合
紙カルテの場合は、まず患者の受付をすると、その患者のカルテを探し出して診察室へと回します。その後、その日に行った医療行為が記入され、伝票などが貼りつけられたカルテが受付へ戻ってきます。事務員はそのカルテを見てレセコンに入力し、診療代を計算します。
紙カルテでは、医療用語の略語などが多く使われているため、解読に慣れるまでが大変です。
電子カルテの場合
次に電子カルテの場合は、その日に行われた医療行為をパソコンに入力したデータを、事務員が会計画面に取り込んで計算します。
電子カルテでは、医師が入力した診療行為を自動的に取り込むため、医療事務がするべき仕事は「入力」ではなく、「確認」を行います。そのため、患者さまをお待たせすることなく、スムーズに会計処理を行うことができます。
注意点としては、加算料や管理料などの自動は、ある程度自動入力されますが、最終的には医療事務のチェックが必要です。ここは経験が必要となります。しかしながら、基本的に電子カルテに入力してあるものを取り込むだけなので、難しいことはありません。ぶっちゃけ、医療事務は何もすることがなく、「確認」だけの場合がほとんどです。
まとめ
電子カルテが普及してきた今日ですが、まだまだ紙カルテを使用しているところも多いです。医療事務の仕事としては、紙カルテの場合は、カルテを探し出したり、カルテを解読して入力したりします。
電子カルテの場合は、電子カルテのデータから診療代を計算し、自動入力でないところやデータの入力間違いに注意します。
政府としても、医療機関の情報化・地域の情報連携化・ICTネットワーク構築での業務効率化を推進していく方針があることから、今後は電子カルテが一般的になることは明らかでしょう。