こんにちは、医療事務ブロガーの元ヤン次女 (@iryojimu_hikaku) です!
「インシデント」という言葉はよくビジネスシーンで出てきますが、その言葉の意味やアクシデントとの違いがよくわからないという人も多いのではないでしょうか?
「最近、インシデントという言葉を目にするけど、正直どんなものか詳しく知らない…。」
「アクシデントやヒヤリハットと同じ意味じゃないの?」
「医師や看護師ならともかく、医療事務にインシデント事例は必要?」
このような人のために、医療における医療事務のインシデント事例についてお話します。
当てはまる人はぜひコラムを読んで、医療事務として考え方をアップデートして、レベルアップしていきましょう。
医療事務の管理職になるためには、必見の知識ですよ。
それでは、どうぞ!
インシデントとは?
インシデント(incident)とは、出来事・事件・事例などの意味を持ち、「あと一歩で事故になっていた」というような、重大な結果につながりかねない出来事や状況あるいは危機という意味で用いられることが多い言葉です。
分野によっては、事故のうち基準に照らして被害や損失が軽微なものを指す場合もあります。
また、ビジネスシーンにおけるインシデントとは、「企業にとって好ましくない事件や出来事」を指します。
例えば、
- 「支払い処理が行われず購入完了できない」
- 「サイトの特定のページにアクセスできない」
などがインシデントにあたります。
他に情報セキュリティの分野では、情報管理やシステム運用に関して保安上の脅威となる人為的な事象を「セキュリティインシデント」と呼び、これを略して単にインシデントと呼ぶことが多いです。
アクシデントとの違い
「アクシデントはよく聞くけどインシデントって何?」という人には、この2つの違いがいまいちわからないかもしれません。
簡単に言うとインシデントとは「事件」で、アクシデントとは「事故」です。
つまり事件(ミス)があったけれど事故にはならなかった場合がインシデントであり、事件(ミス)が事故に至った場合がアクシデントだということです。
また、「重大インシデント」というものがありますが、これは国が認定するもので、主に旅客機や鉄道など多くの人々の健康や生命に甚大な損害を与えかねない事象のことを言います。
近年では機体や列車の損傷や故障などによって大事故につながる可能性のあった事象や状態を指す場合が多くなっています。
医療現場におけるインシデント
医療現場におけるインシデントとは、「患者には実施されなかったが、仮に実施されたとすれば何らかの被害が予測されるもの」「誤った医療行為などが患者に実施されたが、結果として患者に被害がなく、またその後の観察も不要であったもの」を指します。
「ヒヤリハット」とも呼ばれていますが、本来、インシデントとヒヤリハットは同義ではありません。
インシデントは医療現場で日常的に使われている言葉で「投薬する薬を間違えた」「薬の時間を忘れていた」などのミスがインシデントであり、これらのミスで「患者の容体が急変した」場合はアクシデントとなります。
また、アクシデントは過失の有無に関係なく、医療の現場において発生し、被害を与えてしまった事故のこと指すため、医療行為に関わるものだけではなく、転倒や転落なども含まれます。
ちなみに、患者だけではなく医療従事者が被害を受けた場合も医療事故として扱われます。
医療事務のインシデント事例と対策
看護師の場合は検査ミスや針刺し事故などがありますが、医療事務のインシデントにはどのようなものがあるのでしょうか?
受付業務
例えば、電話対応や予約ミス、会計のミスなどが挙げられます。また、患者を間違えてしまったり、保険証の返し間違えや算定間違えしたりすることも医療事務のインシデントに当たります。
カルテ業務
また、カルテを医師・看護師へ受け渡しの間違えも、医療事務のインシデントとして挙げられます。
直接的に患者の健康や生命に影響が出るわけではなかったとしても、インシデントを軽く考えず、「どうしてインシデントが起きたのか?」という根本的な原因について考えることが大切です。
なぜなら、それによって浮かび上がった課題や問題点を把握しておかなければ、また他の人が同じことを起こす可能性もあるからです。
まとめ
インシデントは事故につながらなかったミスであり、アクシデントは事故につながったミスのことを言います。
医療現場において、インシデントはヒヤリハットとも呼ばれていますが、医療機関によってインシデントの取り扱いは異なります。
今回の記事で分かること