こんにちは、医療事務・医事会計システムインストラクターの元ヤン次女です。
医療事務の仕事に従事している人を見ると、年齢が上の方でも活躍している印象を受けます。資格を取得さえすれば「年齢に関わらず就職に有利」というイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。
でも実際のところはどうなのでしょうか。
- 何歳まで働けるの?
- 医療事務スタッフが活躍している年代は?
- 年齢層が高いホントの理由とは?
そこで、今回は医療事務の平均年齢や、何歳まで働けるかなど、医療業界の労働環境について調査しました。
結論、医療事務を目指すうえで、年齢制限はなく誰でも転職のチャンスはあります!
医療事務へ転職をお考えで、自身の年齢が障害と感じている方は、ぜひチェックして悩みを解決してください。
年齢不問という言葉がネットの海に広がっているみたいだけど、本当の話なの?
もくじ
医療事務員の平均年齢
平均年齢は40〜45歳
「医療」の他にも女性が活躍している「介護」や「保育」と比較をしているわ。
全体の約7割が30代〜50代なのよ!平均年齢は40歳~45歳と他の事務の仕事に比べ、比較的高めの年齢層になっているわ。
事務員の年齢層の内訳
1位:40代(30%)
2位:30代(25%)
3位:50代(25%)
年齢層が高い理由
けれど、どうしてこんなにも年齢層が高いの?
出産や子育てが一通り落ち着いた人、子育て中の人が次に狙う仕事として考えるのが医療事務なわけね。
事実、医療機関側も子育てがひと段落した方の方が、比較的シフトも組みやすいというメリットもあるわ。
例えばホテルなどのサービス業の職歴がある人は、その接客の経験を活かして医療事務になった人もいるわ。医療事務は若さというよりは、社会経験が見られるという特殊な職業なのよ。
年齢制限は法令により禁止されている
採用はいくつぐらいまで?
専門学校や大学などの新卒者採用を除き、中途採用などで募集されている場合について、年齢制限は特に設けられていません。
平成19年に雇用対策法が改正(募集・採用における年齢制限禁止)されて以来、求人で「何歳まで」という条件を付けることができないからです。
高年齢未経験の採用は厳しい?
たまにハローワークなどの求人を見ると「〇歳ぐらいまで」という条件を提示し、その理由として「その年代の社員が少なく、全体のバランスをとるため」というような但し書きをつけている企業を見かけることがあります。あるいは、「定年退職の年齢が60歳なので、50歳ぐらいまでの人」という場合も。
このように、求人の条件として年齢の上限をあからさまに提示することはできませんが、40代・50代で全くの未経験で採用されるというのは、かなり厳しいと言わざるを得ません。
年齢に関係なく能力や適正を判断することで、均等な機会を与えなければならないことが必要ということよ。詳しくは厚労省のホームページより確認してね。
ただし雇うかどうかは医療機関によるわ。ほとんどの職業が若年層を採用したがるけど、医療事務に関しては一概に若年層だけを求めているわけではないということよ。
経験があれば再雇用の可能性はある?
医療事務の仕事に就くためには、必ずしも資格が必須というわけではありません。このため、経験がなくて資格を持っている人と、資格はないけど経験があるという人がいた場合、経験者が有利といわれています。
例えば20代の頃に医療事務経験があり、出産・子育てでしばらく職場を離れていた。子育てが落ち着いたので再就職したいと考えている人がいるなら、十分再雇用の可能性はあります。
どんな職種でも最低3年以上のキャリアを積まなければ、その仕事に慣れているとは判断されないのでご注意を。
医療事務以外でのスキルも見られる?
経済産業省「人材ニーズ調査」によると、医療事務は「責任感」が最も求められている基本能力・性格・思考でした。次いで「業務遂行力」「協調性」になっています。与えられた業務を途中で投げ出さずに最後までやり遂げることはとても重要。
医師や看護婦、他のスタッフとしっかり連携し、協力し合いながら仕事ができる人材が求められているということです。特に患者さんとのコミュニケーションは重要で、むしろ、人生経験や社会経験が豊富な40代・50代を希望する場合もあるとききます。
医療事務の資格は持っていた方がよい!
2016年に株式会社フォーサイトが、医師(院長・開業医)、医療事務員(役職あり)、医療事務員(役職なし)各103名(合計309名)に対し、インターネットを使って行った「医療事務資格・試験に関するアンケート調査」によると、医療事務従事者に持っていてほしい資格について約40%は持っていてほしい資格があると回答。
また、給与面や採用面で優遇される資格・試験についても約30%の医療機関で「ある」と回答しています。
同じアンケートで具体的に持っていてほしいと回答した試験・資格は、
- 「診療報酬請求事務能力認定試験(22.3%が希望)」
- 「医療事務技能審査試験(15.5%が希望)」
でした。また、給与面や採用面で優遇されると答えていた資格も同じです。
まとめ
年齢が若い方が有利であることに変わりはありませんが、人生経験や社会人経験豊富なこともプラスに評価されることも多い職場。初めからあきらめてしまうのではなく、チャレンジする気持ちも大切なのかもしれません。
医療事務は平均年齢が高いから、いつまでも続けられる仕事の一つとして証明されているわ。高齢化に伴いニーズも高くなっていくばっかりだし、医療事務をやらない理由を探す方が困難だわ。
参考
医療事務に関する正確な年齢データが公表されていないので、同業である「保健師・助産師・看護師・准看護師」の平均年齢データを以下に示します。
こちらの表からも分かるように、40代付近が一番割合が多いことが分かります。医療事務も同様の数値と思われます。
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