医師になるには、大学の医学部に進んで6年間の教育を受け、医師国家試験に合格し、さらに2年以上、臨床研修医としての経験を積まなければなりません。
一方で医師と同じく医療機関で働く医療事務には、学歴や資格は関係ありません。
国公立大学から医療事務になるのはおかしい?
どのような大学に行きたいのか、どのような職業に就きたいのかを選択するのは人それぞれであるため、おかしいということはありません。ただ、もったいないという人はいるでしょう。
なぜなら医療事務になるために特別な資格は必要ありませんし、学歴も不問です。医師のようになるのが難しい職業ではありません。
しかしながら、国公立大学を出たからといって、みんながみんな、一流企業に就職できるわけではありません。国公立大学を卒業してもニートだという人も存在します。 また中には、一流企業に就職できなかったけれど、国公立大学卒業というプライドがあるため、一般的な企業に就職する気はなく、名の知れた企業を選んで就職活動するも、結果は実らず無職のままだという人もいます。
結局のところ、どのような大学に通っていたとしても、自分のやりたい仕事ができているならそれは幸福なことだと言えるでしょう。
医療事務は地味だけど大事な職業
医療事務とは、病院やクリニックなどの医療機関で受付業務や会計業務、レセプト業務などを行う職業のことを言います。また、医療保険制度に関する専門的な知識が必要なため、一般的な事務職とは区別されます。
さらに、医療事務は一般的な事務職と比べて、受付や会計などで人と接することが多いので、業務処理能力の他に「医療機関の顔」として、接遇スキルやコミュニケーション能力が求められるのも特徴です。
医療事務の主な仕事である医療費の計算は、厚生労働省が定めた点数によって計算するなどの専門性の高いものであるため、一度経験をしておくとブランクがあっても復帰しやすい仕事だと言えるでしょう。
他にも医療事務には、主に医師や看護師を中心に医療職の業務をサポートするクラークと呼ばれる業務があります。以前は医師や看護師が行うことが当然のこととされていた業務のうち、事務関係の業務を事務のスペシャリストとして行う業務です。
コミュニケーション能力があることが大事な職業
医療機関を訪れる患者は心身の健康に不調を抱える人が多いため、コミュニケーションの取り方も一般的な接客業とは違います。
そのため、どんなに優秀で素晴らしい学歴を持っていたとしても、コミュニケーション能力や対人関係に難のある人は、医療事務として働くことは難しいです。
医療事務はその医療機関の顔として、親しみやすさや表情の明るさなどが求められます。また具合が悪く不安を抱える患者に安心感を与えるような、人柄の良さがある医療事務は信頼されやすいですし、そんな医療事務への信頼は医療機関の信頼にも繋がります。
特に医療機関において、信頼は無視することのできない大事な要素です。したがって、医療事務として働く者には学歴よりもその人自身の人柄やコミュニケーション能力を重視します。
医療事務の仕事は安定している
医療業界は、今後なくなることがないと言える業界です。また、医療業界は社会全体の景気による影響が少なく、高齢者が増えると同時に需要が増えていくため、超高齢化社会の日本では、医療事務は安定した職業だと言えるでしょう。
また、高齢者が増えることで医療機関だけではなく、介護施設の需要も増えていきます。介護施設も「介護報酬請求業務」などがあり、医療事務が活躍している場所の1つです。
さらに医療事務には他にも、医療健康センターや健康診断センターといった場所でも働くことができるため、転職活動がしやすく将来性も高い職業だと言えるでしょう。
まとめ
医療事務は無資格・学歴不問で働くことができるため、わざわざ国公立大学に行ってまで選択する職業ではないと思われるかもしれません。
しかし、どういう仕事をしたいのかはその人の自由なので、何もおかしいことはありません。
医療事務は、病院やクリニックの経営を支え、患者さまを支える社会的に意義のある仕事です。あなたも医療事務を一度目指してみませんか?
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