調剤薬局事務は調剤薬局の「顔」であり、その業務内容は多岐にわたります。単なる事務職というよりは、接客業やサービス業といった側面も併せ持った職業です。
非常に女性に人気がある仕事ですが、その仕事内容はどのようなものなのでしょうか？
調剤薬局事務の仕事内容
調剤薬局事務の主な業務は処方箋受付業務です。患者から処方箋を受け取りお薬手帳の有無を確認し、初めて来局する患者には、新患アンケートの記入や保険証の提示をお願いします。
次にレセコンと呼ばれる専用のコンピュータで患者情報と保険情報の確認をし、処方箋情報を入力して処方箋を薬剤師に渡します。そしてお薬手帳に貼るシールや薬袋などの必要な印刷物をプリントアウトし、薬剤師が患者に薬の説明をし終えた後に会計を行います。
またこうした処方箋受付業務以外にも、月に1度はレセプト（調剤報酬明細書）の作成と請求業務を行います。
さらには電話やFAXの応対・郵便物の収受と発送・伝票や書類の整理・医薬品の発注と検品・備品の発注と管理などのさまざまな雑務も仕事のうちです。
他にも、調剤薬局事務は薬剤師が調剤に集中しやすいように、薬剤師のサポートをすることも業務の一環とされています。
調剤薬局事務の仕事を面白くする３つポイント
調剤薬局はチームプレイ
患者とコミュニケーションを取ることに重きを置くイメージがある調剤薬局事務ですが、実はそれだけではなく、薬剤師とも円滑なコミュニケーションを図ることを求められます。なぜなら、調剤薬局事務は患者と薬剤師の間を取り持つ存在でもあるからです。
先にも述べましたが、調剤薬局事務には薬剤師のサポートをすることも仕事の1つとされています。調剤薬局によってその程度はさまざまですが、薬剤師でなければ扱えないような業務以外は調剤薬局事務が担っています。
例えば、患者からの薬に関する簡単な質問や要望などがそうです。調剤薬局事務では答えられない質問や要望の場合は、調剤薬局事務を通して患者と薬剤師がやりとりをします。内容によっては薬剤師が直接対応することもありますが、基本的には調剤薬局事務が間に入ることが多いです。
このように、調剤薬局事務は患者と薬剤師の間の橋渡しをし、薬剤師と互いに協力しながら業務にあたるため、スタッフにはチームプレイが求められます。
したがって、全スタッフが1つとなって仕事をすることが得意ではない人にとっては、あまり楽しめない職場だと言えるでしょう。
患者とのコミュニケーション
定期的に通院される患者は、薬局へも定期的に来局されるため、顔を覚えます。また、患者のほうも調剤薬局事務の顔を覚えて、中には受付けや会計時に声をかけてくる人もいます。
天気の話やニュースの話など、たいていは他愛のない雑談ですが、こうした患者とのちょっとした交流を煩わしいと感じる人や、最低限のコミュニケーションしか取りたくない人にとっては苦痛に感じる職場かもしれません。
働いているうちに身につく知識
仕事に慣れてくると、徐々に薬の知識が身につきます。最初は処方箋でよく目にする薬の名前から覚えはじめ、そのうちその薬が何の薬でどんな作用があるものなのか、だいたい理解できるようになります。
また、身近に薬剤師がいることから、より詳しい薬の情報を知ることができる上に、薬に関する疑問について解消することもできます。こうした知識は他の職場ではなかなか得られないものです。
また月に数回、医薬品メーカーが開く新薬勉強会というものがあります。そこでは、患者さんに正しく新薬を提供できるように、主作用や副作用、飲み合わせなどについて学びます。
このように調剤薬局事務は常に新しい薬の知識や情報を得ることができる非常に学びがいのある環境にいますが、特に興味がない人にとっては退屈な環境かもしれません。
まとめ
調剤薬局事務の仕事は多岐にわたり、チームプレイや患者・薬剤師とのコミュニケーションが求められます。
人と関わることが好きな人や、向学心・知識欲がある人には楽しめる職場ですが、そうでない人にとってはつまらない職場かもしれません。
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